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少年陰陽師/嵐の剣を吹き降ろせ [小説]


少年陰陽師  嵐の剣を吹き降ろせ (角川ビーンズ文庫)

少年陰陽師 嵐の剣を吹き降ろせ (角川ビーンズ文庫)

  • 作者: 結城 光流
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2009/06/01
  • メディア: 文庫


新章の颯峰(さやみね)編を読みました。
伊勢から戻って来た昌浩がすっかり平和ボケしたせいで、都に吹き荒れる風に潜む妖気を感じづにいた。
次第に風は強くなり暴風と化していた。その風を起こしていたのは天狗だった。


伊勢から戻ってきて平和な日々が続き、昌浩が陰陽師としてじい様(安倍晴明)の後継者として妖を退治してきた日々に比べると、珍しく規則正しい生活を送っていた。
そのせいもあり、緊張感が欠けているともっくんに叱られてしまう。


事件が起きた。藤原行成の屋敷に星が落ちた。
怪我人は出なかったが星が落ちるのと同じ頃、風がやたらと吹くようになった。
風は次第に強くなり、外を歩くのも大変で、いたる所で屋敷の屋根や吹き飛んだり木が倒れたりと被害が広がっていた。


道反大神に仕える守護妖の鴉の姿をしている嵬(かい)が伊勢から昌浩に手紙を届けに飛んできたのですが、途中で「撥ね逃げ」にあった。
ひき逃げじゃなくて、空を飛んでいたので撥ね逃げだそうです(笑)
手紙の差出人は彰子です。彰子はじい様と一緒に帝の姫と伊勢に滞在している。
んー今回はじい様も彰子も登場しません。伊勢から戻るのはいつになるのやら。


昌浩の前に天狗が現れ昌浩を「外法師」と呼び、天狗の総領の子供に外法をかけ奪ったと勘違いされる。
子供を4日以内に返さなければ都を滅ぼすと言ってきた。
「外法師」呼ばわりされて憤慨の昌浩ですが、天狗の子供・疾風(はやち)を見つけないと都が天狗によって滅ぼされる。


陰陽師の見る夢には意味がある。
昌浩は夢を見た。ひどい難産で妻は命と引き換えに子供を産んだ。
そのことを何度も聞かされ望まれて生まれてきたんだと父が話す。
一族に大切に愛されている子供。
それほどまでに愛されているのに…翼がもげ落ちてしまう。

…父上。せめて、いまひとたび…あの空を…。


昌浩は疾風の夢を見た。
翼がもげそうなほど危険な状態だと分かる。
疾風を探すも手がかりが無い。そんな時にちょっと小ぶりの天狗が現れた。
颯峰という天狗は疾風の守り役を務めていた。
他の天狗たちと同じく昌浩を「外法師」扱いして疾風を返せと言ってきた。
颯峰は昌浩の話は聞いてくれた、だけど疾風を期日までに返さないと都が滅びるのは変わらない。


敏次のお陰で疾風の居場所が判明する。
最初に星が落ちた行成の家で、3歳になる若君が雛鳥を助けていた。
その雛鳥が疾風だった。天狗の本性を長時間取れない疾風は雛鳥の姿になっていた。
生まれて2年ほどしか経っていないので妖力も全然弱いんでしょう。
行成の息子は雛鳥が死に掛けているのを涙を流しながら心配している。
将来は父の跡を継いで右大弁の責務に着く身、だけど心の優しい男の子です。
彼が弱っていく雛鳥を心配して泣いている場面を読んでいて、私も涙がジワリと…


天狗たちを紅蓮・勾陣・白虎で都の外で食い止めさせ、昌浩と颯峰が行成邸に向かって疾風を確保する。
疾風がかけられた外法は昌浩の術で抑えこんだが解くことはできなかった。


誰が疾風に外法をかけたのか?目的は何なのか?まだ全然そこんところが分からない。
颯峰編は昌浩が外法師の行方と疾風にかけられた術を解くという内容で進んでいくようです。
疾風の守り役の颯峰の名前になっているということは、颯峰が重要な役割ということですね。
また悲しい内容になるんだろうなー。毎回泣かされるんだよね(T_T)



SO-1.JPG

SO-2.JPG

レギュラーメンバーで今回登場した人物に赤線をしてみました。



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コメント 1

usako

MAMuさん、うっちーさん、まこたまさん、「直chan」さん、アリア・ポコテンさん、
nice!ありがとうございます!(^^)!
by usako (2009-06-05 09:44) 

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